■為替市場はFX業者が仲介する


変動レートで外国為替を取引するには「インターバンク市場」といって、金融機関だけが参加できるものでした。だから本来、私たち個人投資家がリアルタイムで為替取引をすることはできないはずです。しかし1998年、外為法が改正されたことで個人投資家も為替市場へ参加できるようになりました。日本における“FX”の誕生です。

とはいえ個人投資家がそのままインターバンクと同条件で取引できるわけではありません。そこで仲介する立場として「FX業者」が登場してきたのです。日本初のFX業者はひまわり証券と言われています。


■法改正によって悪徳業者は激減


まだ外為法が改正された当時は、FX業者に法的規制はほとんどありませんでした。だから正当なサービスを行なうFX業者にまじって、悪徳業者の被害も数多く発生しました。「電話で一方的に勧誘をする」「元本保証と嘘をつく」など現在では禁止されていた行為が多く、顧客の証拠金を持ち逃げするような業者もいたのです。

しかし2005年に金融先物取引法が改正され、数々の規制が設けられたため悪徳なFX業者は大きく数を減らしました。他にも手数料の自由化、インターネットの普及などによってFX取引の魅力は増し、大手資本の企業がどんどんFX業者として参入してきました。


■FX業者はサービス競争の時代へ


ひと通りのFX環境が揃い、現在はおもなFX業者だけでも200社はあると言われています。FX取引をしようとする個人投資家は今後も増える見込みのため、各社ともサービス強化でシェアを伸ばそうと競争を繰り広げている時期です。私たち個人投資家にとっては嬉しい状況と言えるでしょう。

サービス競争のなかで分かりやすいのは、なんといっても手数料です。為替レート自体の変動は世界共通なので、投資家にしてみれば為替差益の儲けをできるだけ減らしたくない(=手数料は低いほうが良い)という心理が働きます。この投資家心理をうけて、各FX業者は「安い委託手数料」「狭いスプレッド」といった利点をアピールしています。

こうしてFX業者が手数料を引き下げていった結果、投資家は安い手数料でFX取引ができるようになりました。しかし反面、手数料のシステムが複雑化していったのも事実です。FX取引を行なう際には、きちんと手数料の仕組みを把握しておいてください。

次章からは具体的に、FXに関わる手数料を解説していきます。



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